隊長のお顔に悪い腫瘍ができちゃった(画像11枚)
2012年5月半ば、ちょうど私(部下)の誕生日のころ・・・
隊長の右目の脇がボコっと腫れているのに気付きました。
虫に刺されてアレルギーで腫れてるとか、脂肪腫とかじゃなくて、固いいやな腫瘍のような感じでした。
なんか分からないけれど、素人なりになぜか直感しました。
これは良くないものだと。
だから、動物病院に連れて行くのが怖かった。
連れていっても治らないとなんとなく分かったから、本当に先生に「治せません」と言われるのが怖かった。
でも、右目の横はみるみる腫れ上がってしまって。固く。
結局、2週間後に動物病院に連れて行ったら、悪性の腫瘍ですと。
いま、腫瘍は勢い良く増殖していて、クリームの右の目の横の頬の骨は腫瘍に侵されて溶けている状態。
良くないものだと感じていたけれど、やっぱり気のせいかもという一縷の望みも少しだけ残っていたんだけれど、動物病院でその望みは絶たれてしまいました。
クリーム隊長本人は、まだむじゃきで元気なのだけれどね。
でも、大あくびをよくしていたクリーム隊長、このところ、大きなアクビができないみたいです。骨が侵されているから、痛くて大きなお口をあけることができません。
↑これは2009年12月3日の夜中の写真。大きなピザの箱も、お手伝いしてゴミ置き場まで持っていってくれてた頃。
5個入りのティッシュボックスだって、口にくわえておうちまで運ぶのを手伝ってくれていたクリーム隊長。
いまでは、うんちの小さなレジ袋でも、運び終わって口から外すときに、下の歯にひっかかった持ち手をを外すために大きな口をあけなければいけなくて、以前のように歯にひっかかった袋を外そうと口をあけると、「きゅ~ん」と痛くて泣いてしまう状態。
隊長の右目は、腫瘍が大きくなるにつれて目の内側まで侵されて、目が奥に押し込まれて腫瘍がまぶたの中で白く見えるくらいに大きくなってしまいました。
↑2011年12月21日の写真。この頃は、なんでもなかったのに。
隊長は2012年の9月で10歳になるし、そろそろ年なのは分かっていたけれど、動物病院で救うことができないような悪性腫瘍ができてしまった事実を知って、すごく悲しくなってしまいました。
私は先生がそれを悪性と判断するまえに、自分の中で良いものじゃないと感じていたから、今後どうするかは決めていました。
もう年も年だから、まだ元気に食べて遊べるうちは、好きなだけ食べさせて元気に遊ばせたい。副作用のある薬は一切使いたくない。不安や副作用の強い手術や抗癌治療などは受けさせたくない。麻酔も注射もレントゲンも、隊長が不安に感じるような事はさせたくない。
苦しみながらただ寿命だけを延命することよりも、隊長が隊長らしく彼の寿命を楽しめるうちに、おもいっきり楽しい思いをさせたい、と私の希望を先生に告げました。
先生はそれをだまって聞いて理解して下さいました。だからこそ、今後の隊長の病状の色々な可能性のことも話してくださいました。
もし腫瘍が異常に大きくなれば、目が飛び出してくるかもしれない。
もし腫瘍がアゴの神経を侵せば、アゴをあけることすらできなくなってくるかもしれない。
もし鼻の奥に広がれば、
もし脳に広がれば、、・・・。
先生は冷静に今後起こり得る最悪の可能性を話してくれました。
たとえば末期の悪性腫瘍に侵された場合、最後の痛みをとるにはモルヒネを使いますが、モルヒネを使ったらもう、隊長が隊長でなくなるのです。ぼーっとした隊長であるだけで、隊長は何も楽しくないし、自分が何なのかもきっとわからない。
先生には私の意向をご理解いただき、モルヒネを使った場合の本人への効果もきちんと教えてくださいました。
私はその場では泣かなかったけれど、動物病院出てから、涙が止まらなかった。
もう、ほんとに泣いて泣いて泣きました。
隊長: 部下くん、なに泣いているんだよ。楽しもうよ。僕までつまらなくなっちゃうよ。僕いま元気だよ?
こうして何も知らず無邪気な隊長を目の前でみていると、よけいに辛くて。
でも、この獣医さんの記事読んでからはクリームの前で泣くのはやめました。
この子のために、
どうか泣かないであげて
あなたの涙は
この子の悲しみなんです
だから泣かないで
どうか嘆かないであげて
あなたの嘆きは
この子の苦しみなんです
だから嘆かないで
どうか自分を責めないで
あなたの後悔は
この子の恐怖なんです
だから自分を責めないで
あなたのこの子は、残されたいくらかの日々を
あなたとともにどれほど楽しく生きられるか
あなたとともにどれほど笑って生きられるか
それがこの子にとっての幸せなんです
あなたの笑顔は
この子の喜びになるんです
だから嘘でもいいから笑っててあげて
あなたの笑い声は
この子の生きがいになるんです
だから嘘でもいいから明るくしててあげて
あなたの勇気は
この子の力になるんです
だから、あきらめないで
あなたとこの子が幸せであるように
僕は心から祈っています
本当に心から
だから泣かないであげて
だからわらっててあげて
この子のために
ある獣医さんが飼い主さんにおくった言葉です。
なんと悲しく、なんと辛く、、なんと優しい言葉でしょう。
それでも地球はいつもどおり自転して、それから色々考えました。
どうしたら隊長のQOL(=quality of life=隊長の残された時間の質)が高くなるかなぁと。
隊長は、車が大好き。でも部下は都内在住で東急線某駅から徒歩1分のところに住んでいるから、車はいつもレンタカー。ひどいときは毎週末レンタカーで、トヨタレンタカーの常連でした。
だから、車を買いました。いつも車を返す時間を気にして旅行し、ときどき渋滞で時間内に返せなくて、もう一日分の追加料金を払ったり、私たちのレンタカーライフは住む家にかかるお金以上に大きな出費だったのです。
↑上記写真はトヨタレンタカーのラクティスとクリーム隊長。車を買う前からこの日はレンタカーを利用する予定を入れてあり、ちょうどその日の隊長です。日光の中禅寺湖へ行きました。
私たちのいちにちは、犬にとっては1週間。7倍の時間が過ぎているクリーム隊長に、のんびり車を選んでいる暇はありません。
金曜日に動物病院で決定打をくらい、翌日にはもう車購入の契約をしました。
隊長: 部下君、僕はまだ元気だけどぉ~?
↑2012年6月2日の隊長の写真です。右目のまわりだけ、大きく腫瘍がせり出しています。
いま、このブログをUPしているのは6/17日。隊長の顔のふくらみを確認してから1ヶ月たちました。
いま、私は隊長の免疫機能をUPさせることに日々のエネルギーを100%使っています。(ごめんね、隊長の部下の旦那さん)
人間にも言えるのだけれど、腫瘍は、私たち健常者の体にも毎日できています。でも、正しく働く免疫機能によって、悪性の腫瘍は抑えられ、健康を保っています。免疫機能が衰えると、悪い細胞の暴走が止まらずに癌になったりしてしまいます。
末期がんの方で、お医者さんから「もうだめですね、余命○○です」ってさじ投げられた患者さんが、すっかり癌を消し去って、健康に日々を過ごしている、というお話があるのを知っていますか?
食生活を正し、ストレスを軽減し、適度な運動をし、健康的な生活をする。あたりまえのようでいて、案外現代人は異常なストレスにさらされているのかもしれません。クリームもまた然り。この1年、私が日本にいたのはたったの半年でした。そのたびにクリームは私たちと離れ、ひとりでした。
私(部下)は30年くらい重い花粉症に悩みましたが、運動・ストレスコントロール・食生活の調整で、花粉症を2年前に克服した経験者です。免疫機能の正常化による賜物だと体感しています。
私のこれと同じことを、クリームに行ってあげられないか、というのがいまの私の課題です。泣いてはいられません。美味しい食べものを過剰に不摂生に与える事もしたくありません。きっとそうしたことは、クリーム隊長の腫瘍の成長を加速させるだけだと思うから。
いま、クリーム隊長は、私(隊長の部下)と私の旦那さんから最大級のアテンションと愛情を毎日受け、健康的な食事を食べ(2年前くらいから手作りの犬ご飯だけれど、最近は抗癌作用の高いであろう食材を取り入れた犬ご飯)、また、自家用車を保有する事によりいつでも好きなだけ車に乗れる、というメリットを与えられいました。
だから、隊長、長生きしてね。
たくさん楽しもうね。
こんな腫瘍、一緒にやっつけちゃおうね。