噛む・飛びつく、しつけ教室だけ良い子
うちのゴールデンはすごい噛んできたりとびついてきたりして困っています。
しつけ教室みたいなのにも行ってるんですけど行った時だけいい子になります。
噛まれた時はどうすればいいですか?
メスのゴールデンレトリバー(7ヶ月)、メイちゃんの飼い主Yさんからのご相談です。Yさん、ありがとうございます!
しつけ教室の時はいい子なのに、おうちに帰ってくると噛む・飛びつく、う~~ん、これは飼い主としては悔しいですよね。
まずひとつ、犬が「噛むことはいけないのだ」とまだ分かってないから、これを教えてあげないといけないですね。
人間は言葉も通じるから、たとえば子供が叩いてきたりしたら、「痛い!」とか「やめて」と言えばすぐに理解してやらなくなりますが、犬は人間ほど頭がよくないですから、「噛んだらだめなんだ」とわからせるまで少し時間がかかることを理解しましょう。
メイちゃんは、きっとYさんが大好きで、お友達だと思っていて、元気いっぱい遊んで欲しくて「ねえ、遊ぼうよ!」と表現しているのかもしれません。
噛むことがいけないことと分かっていない犬は、人間の子供が手でするのと同じように、口で洋服をひっぱったり、手を噛んできたりします。犬は手をつなぐつもりで人間の手を口に含んでいるかもしれませんが、加減を知らないから、痛いわけです。
もちろん本人(犬)に悪気はありません。これが動物の自然の姿なので、人間のペットとして飼う場合は人間のルールを根気良く教えないといけないんですよね。
こういうときは、まず痛い、という言葉を教えること。痛いと思ったら、本当に「痛い!」と言って、大げさに痛がって見せて、遊びを中断します。しばらく犬を無視するのも良いです。もし出来るのなら、「痛い」と言いながら犬の口を押さえます(マズルコントロール)
そのうち「いたい!」という言葉をきくと、「遊んでくれなくなる、無視されてつまらなくなる、口を押さえられて怖い顔でイタイとにらまれる」と犬が覚えていき、やらなくなってます。
「痛い」という言葉は家族全員、同じ言葉で使うようにしましょう。「いたい、やめて、いたいじゃない、いたっ! いたたた! いてー」みたいに(笑)バラバラの言葉ではなく、「痛い」の一言しか使わないようにします。犬が覚えやすいようにね。
それと同時に、犬が噛んでも良いおもちゃを用意しましょう。腕や服、手を噛んできそうになったら、手の代わりにオモチャを口にくわえさせ、遊んであげます。ひっぱりっこでも良いです。
飛びつく場合ですが、これも「この言葉=やってはいけない」というお決まりの言葉を教えなければなりません。隊長の場合は「NO!」ですが、「ダメ」でもいいし「いけない!」でもいいです。家族全員同じ言葉を使います。噛む時の合言葉「痛い」と一緒に、「痛い、ダメ!」と教える感じです。
隊長の場合はオスで体も大きかったし元気もモリモリだったので、私は隊長を張り倒して隊長の馬乗りになり、「NO!」と教えました。家でも、外の公園でも、歩道でも犬にのりかかってプロレスしていましたから、周りの人からかなり変な目で見られましたが(笑)、子犬の時にこれを徹底して行うと効果はてきめんです。
でも実は最近では逆に隊長の両手を取ってダンスしたりして遊んでいますよ(笑) 隊長本人はそんなに長く2本足で立っていられませんからいずれやめてしまいます。
そしてきっとYさんは「なんでしつけ教室ではいい子なのに?!」って、悔しい思いをされているのだと思います。 それは、飼い主さんとして、Yさんご一家もまだまだこれから成長しないといけないからではないかなぁと思います。メイちゃんも成長していますが、しつけは飼い主さんも成長しないとだめなんですよね。私もゼロの知識から隊長にたくさんの事を教えてもらいました。そして今Yさんのメールにお返事を書いてるわけです。
たくさん犬と遊んで楽しい思いをさせ、時には厳しくルールを教え、飼い主としていつも一貫した態度で犬に接するようにしてみましょう。しつけ教室の先生の前で礼儀としてペコペコしすぎると、犬は「この人も自分と同じ立場=しつけをされている」と感じますから、しつけの先生の言う事は聞いても、飼い主の言う事を聞かなくなってしまいます。
しつけの先生は、犬を喜ばせるのが上手ですから、犬をしかるのも上手です。飴とムチです。飴があげられない飼い主はムチも効きません。その辺をしつけの先生とご相談されながら、飼い主として犬にどう接していけば良いか、ポイントを伺ってみるのも良いとおもいますよ。
長々書きましたが、メイちゃんの写真をみると、シャキッとおすわりして、とっても良い子になりそうな予感がしますよ!安心して、メイちゃんと一緒に楽しい思い出を作って行ってくださいね。まだまだやんちゃな7ヶ月かもしれませんが、これから先、かけがえのない家族のパートナーになってくれますよ!